社会人の教養

社会人が身につけておきたい金融の基礎知識

資産を増やしていく為には身の回りの色々な物をコントロールしながら、必要な物を蓄え、育てていく必要があります。

今回は資産を構築していく為の第一歩として、宝くじや生命保険について紹介していきます。

 

 

買ってはいけない。愚か者に課せられた第二の税金、宝くじ

日本の交通事故死者数は年々減少に転じており、2013年には4373人でした。

これは3万人に1人の割合で亡くなっている計算です。

宝くじで1等が当たる確率が1000万分の1で、交通事故死の300分の1以下。宝くじを10万円分買うと、1年間に交通事故で亡くなる確率と同じになります。

100円の購入代金のうち、賞金として払い出されている割合が宝くじの期待値となりますが、ジャンボ宝くじで払い出される賞金の割合は49.66円。約50%は胴元に取られる計算になります。

賞金分半分だけで残りの半分は販売経費を差し引いた上で自治体に分配されるしくみですが、当然ほとんどの場合はただ単にお金を減らすだけの損な商品になっています。

宝くじの特徴を金融商品の商品説明のように解説すると、以下の様な文面になります。

「宝くじの購入にはリスクがあります。1等の当選確率が1000万分の1で宝くじを毎回3万円、0歳から100年間購入したとしても99.9%は生涯、当選する事はありません。

宝くじには購入代金に対して50%の手数料がかかります。宝くじの購入者は平均して購入代金の半額を失う計算になります。」

ちなみに競馬で期待値が75%、パチンコで98%程度の期待値になります。

50%が最初で減る宝くじ…。金融商品として考えるとただただ損しかない仕組みです。

民間企業がやると「悪質な販売手法」として取締まられてしまう様な枠組みですが、それを国が堂々と主催しているのが、不思議でなりません。

最も、これは国民でも周知の事実となりつつある話なので、宝くじの売上は頭打ちになっています。6億円のキャリーオーバーや、ジャンボ宝くじも、芸能人のCM等色々使っていますが、(余計に経費取られて当たらなさそう…)状況はあまり変わらないようです。

このような事実により、「宝くじは愚か者に課せられる第二の税金」という言葉が金融界では有名なようです。

宝くじを買う位なら、低リスクの金融商品に投資する方が経済合理的です。。。

 

生命保険は損な賭け、 利用するなら正しく理解を。

同様に確率の錯覚を利用した金融商品が生命保険です。

人口動態調査によると死亡率が100人中1人以上、1%を超えるのは男性で65歳から、女性は75歳からとなっています。

40歳で期間10年の生命保険に入ったとして保険金を受け取るのは男性でおよそ100人に2人、女性は100人に1人。

後の98人の男性と99人の女性はハズレくじを引くことになりますが、「満期まで元気だったのだから喜ばしい事だ!」という話がまとまるのが、生命保険が成立する理由の1つです。

これが何となく納得できなかったので色々調べてみました。

50歳になったら、50代の死亡率に応じた割合で、保険料を値上げする形で同様の人数がハズレくじを引くことになります。損をする割合は年齢と共に増え、保険会社の収益性は年代が変わっても維持されます。

このような収益構造が成り立つのは私たちが良いことの確率と同じように悪いことの確率を実際よりもかなり高く見積もっているからです。

心理学ではこのような心理をプロスペクト理論といい、生命保険はこの仕組みをうまく利用して収益を上げています。

生命保険は純保険料と付加保険料からなる

日本の大手生命保険会社はこれまで保険の手数料を企業秘密として公表していません。

隠さなければならない理由が付加保険料が高いことです。

まず、保険料は純保険料と付加保険料に分かれます。

純保険料:運営に一定の支払率を考慮し徴収しなければならない最低原価

付加保険料:広告料や人件費、販売管理費、その他の粗利益としての保険会社の手数料

となっています。多くの生保会社はこの付加保険料がとても高額です。

生命保険が高いのは、保険外交員が大量に訪問する営業方法にコストがかかりすぎるから。

加えてCMに認知度の高い芸能人を使えば宣伝広告費もかさみます。

人を雇って営業活動させた上で採算を取っているので感覚的に粗利が高いという事は

理解しやすいかと思います。商品によってはこの付加保険料が6割を超える商品もあり、

宝くじよりも損が大きい商品も世の中には存在します。

純保険料と付加保険料の内訳についてはライフネット生命が初めて公開しています。

<保険料内訳:ライフネット生命提供 >

対面販売をしないネット生保や共済保険はその分だけ保険料が安いから、その中から自分に適した商品を探せば「必要に応じた保証を受け、コストを可能な限り抑える」という事は可能でしょう。

満期まで律儀に保険料払い続ける人もいますが、子供が成人したり充分貯蓄ができればもはや生命保険による保証は必要ありません。

別の手段で安心が確保できるなら無駄な保険を解約して最適な内容に切り替えるのが、効率的な資産運用の第一歩といえます。

営業訪問型のモデルは限界が来始めており、市場はネットへ移行中

営業訪問型のモデルが難しくなっているのには2つ理由があります。

■労働条件と採用難易度の上昇

・採用時に必要な、候補者に提示する労働条件は最低賃金上昇により年々厳しくなっている。

・加えて労働人口の減少で、採用難易度は更に上がっている。

■コンプライアンス遵守やIT化による、外務員の必要能力水準の上昇

顧客保護の観点を重視した公正な営業ルールの遵守が現代では徹底されており、昔のような「顧客が内容をよく理解していない」という状況は許されない環境となりました。

マニュアル化や電子端末の普及で生産性効率が上がった面もあります、そもそもその機材を十分使いこなせない外務員も依然おり、求められるサービスを提供できない外務員も一定数存在しています。

人口減少で保険加入できる人口の絶対数が減少している事を考えると、収益面で見た時に段々と営業環境が厳しくなっている状況が存在しています。

終身保険養老保険、個人年金保険は貯蓄型保険と呼ばれる

この仕組みを簡単に言うと1枚300円の宝くじを500円に値上げして、差額の200円を貯めておき、何年か経った後に経費を差し引いて払い戻す、というような仕組みになっています。

掛捨の生命保険は損をするような気がするけれど、貯蓄型保険と組み合わせると、掛捨部分が見えにくくなって商品の魅力が増し、おまけに保険会社は2つの保険から手数料が徴収できます。

医療保険やがん保険等にも加入させて、1人の顧客からできるだけたくさんの保険料を受け取る事で保険会社の収益は向上します。

保険会社は集めた保険料を日本国債等で運用しており、銀行も預金を国債に投資して、定期預金等の利息を払っています。

80〜90年代に年4〜5%の金利で運用された貯蓄型保険も存在しましたが、金利の環境変化で保険会社の持ち出しの運用となってしまい、このようなお宝保険は現在の市場からは消えています。

節税目的で入っていた経営者も多かったですが、現在は全額損金にもできなくなり、半額損金に変更される等、あまり利用者に得のある商品ではなくなっているのが現状です。

 

「統計上の正解が、人の人生の正解とは限らない」のは真実

「生命保険の支払対象者となる」可能性がゼロではない以上、万全の備えを望むのが人情です。

結婚した夫婦が子供を持ち、子供が成人するまでの間、貯蓄が十分でない時に家計の稼ぎ頭に亡くなる不幸があった際は、生活が困窮し、教育費にも困ってしまいます。

このような世帯においてのみ生命保険はその有効性を発揮します。

逆に十分な貯蓄が出来たり、子供が成人して就職するなど自立すればある程度経済基盤が出来ている世帯は貯蓄を運用すればよく、生命保険の必要性はなくなります。

正しい利用方法を理解しておく事が資産運用の第一歩です。

生命保険の正しい購入方法

1.最も経費率の低い生命保険に加入する 

2.保障は必要最低限にする

3.保証が不要になったらすぐに解約する

生命保険の正しい解はネット型

付加保険料の高い大手生保は辞め、同様の保障でコスト安なネット型や共済保険で条件にあったものを加入するのが生命保険については合理的です。

下記に解説する医療保険の条件をクリアしている世帯や十分な貯蓄がある世帯には生命保険は必要ありません。家計の状況を招来をきちんと計画して適切な準備を行いましょう。

 

医療保険について

生命保険には意味がないと言うことに納得する人も医療保険には入っておかなければと考えるでしょう。これから10年で死ぬ確率よりも65歳までに病気になる確率の方がはるかに高いからです。

この問題はどのように考えれば良いのでしょうか。

本当の意味での医療保険は、国民健康保険だけ

健康保険では病気・ケガの治療費や薬代に応じて通常は7割、高齢者が9割なら健康保険から支払われます。

ただしこの保険金は患者ではなく病院が受け取ることになっています。民間保険会社が提供する保険でこのように医療にかかる費用を直接保障するものはありません。

高額療養費制度で自己負担額上限は9万円になる

医療保険は、入院日数に対して5,000円とか10,000円とかの定額保障を行う保険です。

ただ、日本の健康保険制度は極めて手厚く、長期入院や高額医療費治療費がかさんでも患者の自己負担は一定額に抑えられるようになっています。

医療費が100万円の場合、患者の自己負担は3割の30万円だが、高額療養費制度によって1ヵ月あたり約9万円が自己負担の上限になります。(70歳以上は毎月44,000円。)

【計算例】

保険料1万円/月×1年間 =12万円

①4年間加入し、2年に一回、2週間の入院しました。

②差額ベッド代は6000円/日の個室でした。

4年間の保険料 =48万円

差額ベッド代6,000×14日×入院2回=168,000円+税=184,800円

高額療養費9万円×2回=180,000+税=198,000円

2回の入院費=38万2,800円  (支払保険料の方が97,200円高い)

 

4年で2回、2週間の入院をする人は周囲でどれ位いるでしょうか?

私の知り合いでは記憶にある限り過去一人もいません。

医療保険は医療費の為に入る必要はほとんどないという事です。

 

 

1ヶ月未満の入院が全体の84%、医療費で考えるなら貯金しておく方が良い

医療高度化と長期入院の診療報酬引下げによって1990年には38.4日だった入院平均日数は、2010年には18.2日まで短期化しています。

日本では保険対象外の先進医療でもない限り、病院への心配をする必要はありません。

ではなぜ民間の医療保険が必要になるのでしょうか。病気や怪我で3ヶ月の長期入院を余儀なくされたとします。

会社がその間の給料保障してくれればいいですが、自営業者や中小企業は収入が途絶えて家族が路頭に迷ってしまいます。ここで医療費カバーできたとしても長期入院による収入源で家計が破綻してしまいます。

医療保険の本質は所得補償保険

医療保険の原則

  • 年金受給者になったら医療保険は必要ない。
  • 医療保険はできるだけ受け取りにくくする。

がんや心疾患でも入院日数が20日から25日で、入院日数が1ヵ月を超えるような入院は、脳血管疾患(約100日)や、精神疾患(320日)など、2割未満のごく限られた症例になります。

したがって、まとまった額の貯金がある人は、医療保険に入る必要はなく、保険料を貯蓄や投資に回したほうがずっと得になります。

 

ところが日本の医療保険は入院直後から保険金の支払いが始まり90日程度で支給が終わってしまいます。

高度な障害を持った人には3ヶ月以上入院した場合に長期入院に対して給付が出るのみの損害保険については、本来必要とされる商品は全く逆なのです。

このような不合理なことが起きるのは保険加入者が掛け捨て損だと嫌うから保険会社売れる商品がなければ潰れてしまうから保険料を早めたりして何とかお得感を出そうとする。

このようにして医療保険はどんどん理想から離れていく。

経済的に合理的な保険商品が販売されないからといって保険会社だけを責めても仕方がない。

宝くじ売り場に行列ができるような社会では経済合理的な人を回避できる保険がなくなってしまう。

 

生命保険・医療保険のまとめ

勉強しなければ高いお金を払い続ける事に。

 

金融機関の営業マンの一番の顧客は高齢者

 

資産運用の4つの原則

1確実に儲かる話はあなたの所には絶対に来ない

2誰も他人のお金のことを真剣に考えたりしない。あなたのお金はあなたしか考える人はいない。

3誰も本当のことを教えてはくれない

4 自分の資産は自分で守るしかない。

 

うまい話は全て無視するのが1番です。今日から1つ1つ確実に学んで実践していきましょう。

同様のテーマで今後も深掘りした内容を発信しています。次回をお楽しみに♪

 

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